面談③
最近、3回目の指導教官面談がありました。
ここ2か月くらいずっと先行研究のレビューを書いていたのですが、この日はまずその内容について話しました。
が、基本、先生は「学生には自由にやらせる」+「ほめて伸ばす」という人なので、特に批判などはなく、「this is good」というだけでした。
この日は、先行研究レビューに続いて、パイロットスタディー(お試しの研究)の計画についても話し合いました。
先行研究のレビューを通して、まだまだ読まなければいけない文献があること、もっと詰めなければいけない部分があることには気づいたのですが、
ひたすら文献調査をやっていても意味がないので(なぜなら文献レビューだけでは論文は成り立たないから)、このレビューを提出する際に、パイロットスタディーをやってみたい、と提案していたのです。実際に事例を分析してみたら、何か面白いアイディアが浮かぶと思ったからです。
一応事前にレジュメは作っていったのですが、これについても批判は特になく「very good」という感じでした。
ちなみにほめるときに「you're very disciplined」と言われたのですが、風刺がきいててイギリス人らしい表現だと思いました。ちゃんと学問に精通しているという意味がある一方で、しつけられているという意味もあるからです。(その意図はあるかわかりませんが)
批判はなかったのですが、面白いアイディアは提案してくれました。
具体的に言えば、それは、AIに言及したときに(直接の研究主題ではない)、なんで、そういうテクノロジーは人間を前提にしているのだろうか?ということでした。
たしかに人工知能っていう定義自体、別に人間でなくてもいいわけだし、それが音楽制作に関連したときにも、別に音楽作りに必要な知性が人間をモデルにする必要がないのだから、面白い問いだと思いました。
この先生は、「問い」を作るのがうまいです。
研究って、つい、何か好きなことについて、オタク並みに詳しくなることだと思われがちですが(事実そういう人は「強い」と思います)、実際の肝は、価値のある「問い」を立てることから始まるんだろうな、とこの先生と出会った修士のことから考えています。
そうして面談を無事に終えた後は、大学の目の前にあるトルコ料理屋に入りました。
特に期待せず、目の前にあったから入ったのですが、大当たりでした。
店員さんも丁寧で(まあBGMでカラオケしたり、電話で誰かと雑談していたけれどそれくらいのゆるさはよい)、かつ、なにより、安くて多くておいしい。
前菜がチーズの揚げ物、メインが羊のシシカバブ
これで10ポンド以下でした。
パンは食べきれず夕飯となりました。
ロンドンは外食が高いですが、それでも精神衛生上(?)定期的に外で食べるのは必要経費だと思いました。